交通事故による遷延性意識障害(植物状態)について

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掲載記事(内容)

Column 交通事故による遷延性意識障害(植物状態)について

前回のQ&A(358号掲載)では、交通事故の被害者が遷延性意識障害(植物状態)になった場合、被害者に成年後見人を付けた上で成年後見人が加害者側の保険会社と交渉する必要があることを解説しました。今回は遷延性意識障害について、もう少し詳しくお話しします。

自力で飲食、意思疎通ができない状態 透明の生活費として損害の一部を請求

遷延性意識障害とは意識障害が長く続く(遷延)ことで、具体的には自力で移動・飲食できない、失禁がある、意味が通じる発語・意思疎通ができないなどの症状が3か月以上続いている状態を言います。交通事故で遷延性意識障害になると、被害者は働くことができませんし、家族も介護のために仕事を休まなければならなくなるなどして,被害者の家庭の収入は激減します。一方,遷延性意識障害の場合は損害額が大きいこともあり、示談に時間がかかりがちです。しかも示談がまとまらずに裁判になって、さらに長い時間がかかることも多いのです。ですから、当面の生活費を確保する必要がある場合は、相手方の自賠責保険の会社に請求(被害者請求)をして、ひとまず損害の一部を支払ってもらうとよいでしょう。

介護に高額のお金がかかるが安易な示談は避けて

また、遷延性意識障害の方の介護は長期にわたり、非常に高額のお金がかかります。ですから、決して安易に示談してはいけません。保険会社は、遷延性意識障害の人は長くは生きられないと主張して、今後の介護費用などの損害を安く見積もることがあります。しかし、最近の裁判例は、被害者が遷延性意識障害になった場合、損害額は被害者が平均余命を生きられることを前提に計算すべきとするものが増えています。

悩みを抱えず弁護士に相談を

遷延性意識障害の被害者のご家族は、事故の悲しみに加えて、介護で苦労されたり、保険会社の主張にショックを受けたりされることが多いと思います。悩みをご家族だけで抱え込まず早めに弁護士にご相談下さい。

(平成25年10月24日掲載)


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