胸椎圧迫骨折・右足関節の可動域制限等で約1000万円を獲得した事例

後遺障害 胸椎圧迫骨折(11級7号)・右足関節の可動域制限(12級7号)・右ひざの痛み(14級9号)→併合10級
通院慰謝料 82万円
休業損害 40万円
逸失利益 380万円
後遺障害慰謝料 400万円
総額 約1000万円

※自賠責保険金を含みます。

被害者:40代男性(自営業)

事故状況

 被害者は二輪車で走行中、一時停止を無視して交差点に進入した車と衝突して転倒し、右足の開放骨折と胸椎圧迫骨折で、約40日の入院と、その後半年間の通院を余儀なくされました。被害者は退院後、保険会社との間で物損の示談が進まないことへの不満や、今後の交渉への不安から当事務所に相談、依頼されました。

 被害者は一人で店を経営しておられたため、退院後は早期に仕事に復帰し、できる範囲で仕事を続け、退院後約半年で症状固定となりました。保険会社との交渉では、被害者の逸失利益が最大の争点になりました。保険会社は、当初、圧迫骨折は労働力の低下につながらないとして、12級相当での逸失利益しか認めませんでしたが、交渉の結果、総額を100万円増額することで話がまとまりました。

 なお、物損については、被害者の二輪車の各種パーツや休業時の店舗の経費がいろいろあり、しかも過失割合に争いがあったためか、示談までにかなり時間がかかりましたが、人身損害の示談の直前にこちらも無事示談成立となりました。

ポイント

 医師は被害者の退院後、半年で症状固定としました。被害者は一人で店を経営しているため、症状固定に長期間かかることは望んでいませんでしたし、後遺障害の等級もきちんと認定されたので、結果的にはよかったです。やはり関節の可動域制限については、事故から症状固定までの期間が長くなりすぎない方が後遺障害の等級が認定されやすく、賠償金の金額の面では有利になる場合が多いようです。

 また、このケースでも、保険会社は当初、圧迫骨折による逸失利益を全く認めませんでした。圧迫骨折で逸失利益を請求する場合は、具体的に仕事上どのような不都合があるかを詳しく説明することが必要です。

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